認知症も種類はいろいろ | ||
認知症のおもな種類は、アルツハイマー型と脳血管性の2つで認知症の8割を占めています。 以前は脳血管性のほうがやや多かったのですが、最近は逆転し、アルツハイマー型の割合がふえてきています。 残り2割の認知症の原因としては慢性硬膜下血腫・正常圧水頭症・脳腫瘍といった頭部の病気、甲状腺機能低下症、 ビタミンB12欠乏、薬の副作用によるものなどがあります。これらによる認知症は、早期なら、原因になっている病気を 治療すれば治ります。 |
||
アルツハイマー型 | 脳が特有な変化を伴って、萎縮する病気で、アルツハイマー病とも呼ばれます。 記憶だけでなく、判断、理解、思考といった広範囲の脳の機能が低下するのが特徴です。 人・場所・時間にかかわる認識能力が早期から低下し今日が何日か自分の年齢がわからなくなり、自分がなくしてしまったものを「盗られた」と思い込むような症状がよくみられます。 |
|
脳血管性 | 高血圧や高脂血症、糖尿病などがもとで脳の動脈硬化が進み、脳梗塞や脳出血がおこり脳細胞に十分な血液がいきわたらず、部分的に機能が失われてしまいます。 脳梗塞や脳出血による脳卒中発作に引き続いておこる場合は、認知症にまひなどの神経障害を伴うのが特徴です。 記憶力は失われても、判断力はかなり残っているなど、症状のあらわれ方に偏りがみられるのも特徴です。 |
老化によるもの忘れ | 認知症 |
体験の一部分を忘れる | 体験全体を忘れる |
物の名前を忘れることが多く、物ごと自体はさほど忘れない | 物の名前だけでなく、物ごと自体も忘れる |
もの忘れを自覚している | もの忘れの自覚に乏しい |
人や場所、時間はほぼ正しく認識できる | 人や場所、時間を正しく認識しにくくなる |
日常生活に大きな支障はきたさない | 日常生活に大きな支障をきたすことがある |